カテゴリー: Tech

[C#]Genericsの使い方をまとめてみた。その2

はじめに

こんにちはsuzukiです。ブログを書いているときAndroid10が発表され、アップデートしたユーザーの方がうまく起動していないことがtwitter上でちらほら上がってきております。unityのアプリケーションはOS対策は遅れがちなので、事前確認が大事だと痛感しております。ブログの内容は前回に引き続きGenericsについてです。それではよろしくお願いいたします。

Genericsの構文

の中の部分を型パラメーターといいます。構文としては下記のように記述します。whereの後に制約条件として型パラメーターの満たす条件を記述します

//クラスの定義
class クラス名<型パラメーター> where 型パラメーターの満たす条件{

}
//メソッドの定義
アクセスレベル 戻り値の型 メソッド名<型パラメーター>(引数) where 型パラメーターの満たす条件{
    
}

型パラメーター

どんな型に対しても総称的に使う為にジェネリクスでは型パラメーターを受け取ります。
読んで字のごとくですが、呼び出す際に型をパラメーターとして設定することができます。
型パラメーターとして下記が定義できます。

  • 構造体
  • クラス
  • メソッド
  • インターフェイス
  • デリゲート

制約条件

型パラメーターの制約条件をwhereの後ろに記述します。こちらの値は省略可能ですが、その場合object型と同じ扱いになります。
省略した場合はToStringなどのobject型に備わるメソッドの呼び出しは可能です。しかしながらCompareToというメソッドを使う時はオブジェクト型には備わらない為エラーとなります。もしCompareToを使う場合はwhereの後ろに制約条件としてIComparableを記述します。

        //objcet型でToStringは使える為エラーにならない
        private string NotCompare<T>(T a) {
            return a.ToString();
         }

        //objcet型ではComparetoが使えない為エラーになる
        private T NotCompare<T>(T a, T b){
            //エラー 'T' に 'CompareTo' の定義が含まれておらず、
            //型 'T' の最初の引数を受け付けるアクセス可能な拡張メソッド
            //'CompareTo' が見つかりませんでした。
            return a.CompareTo(b) > 0 ? a : b;
        }

        //制約条件を設定したためエラーにならない
        private T Compare<T>(T a, T b) where T : System.IComparable
        {
            return a.CompareTo(b) > 0 ? a : b;
        }

型パラメーターの制約条件例として下記があります。whereの後ろに記述します。

        //struct型の制約条件
        private T TestStruct<T>(T a)where T: XXXXXXX
        {
        }
  • where T: struct
  • 値型の制約条件

  • where T: class
  • 参照型の制約条件

  • where T: new()
  • 引数なしのコンストラクターを持つ、複数の制約条件を設ける場合は最後に記述する必要がある

  • where T: [base class]
  • 型Tは[base class]で指定された型を継承する。

  • where T: [interface]
  • 型Tは[interface]で指定されたインターフェースを実装している。

  • where T: Enum(C#7.3以降)
  • 型Tは[interface]は列挙型

  • where T: Delegate(C#7.3以降)
  • 型Tは[interface]はデリゲート

  • where T: unmanaged(C#7.3以降)
  • 型Tは[interface]はunmanaged

規定値

数値型の0や参照型のnullなどに当たる値を規定値と呼びます。
変数を初期化する際に、数値型の場合は0、参照型の場合はnullにしたいですが、値型と参照型で規定値の書き方が異なる為ジェネリクスで初期値を設定する場合扱いが難しいです。
そのため用意されているのがdefault()になります。
defaultはそれぞれの型により初期値を設定することができ、Tを直接返却しない処理に後処理で初期値にしたい場合に便利です。

さいごに

最後までありがとうございます。
私は通信周りの基底クラスでジェネリクスを使うことが多いです。必要な時にきちんと使い読みやすいコードを作っていきたいです。

おすすめ書籍

suzuki

シェア
執筆者:
suzuki
タグ: C#

最近の投稿

フロントエンドで動画デコレーション&レンダリング

はじめに 今回は、以下のように…

3週間 前

Goのクエリビルダー goqu を使ってみる

はじめに 最近携わっているとあ…

1か月 前

【Xcode15】プライバシーマニフェスト対応に備えて

はじめに こんにちは、suzu…

2か月 前

FSMを使った状態管理をGoで実装する

はじめに 一般的なアプリケーシ…

3か月 前