iOS

UIWebViewからWKWebViewへの移行

投稿日:

はじめに

UIWebViewを使用してアプリのアップデートができる期限が2020年の12月までと正式に期限が通知されましたね。

ITMS-90809: Deprecated API Usage – App updates that use UIWebView will no longer be accepted as of December 2020. Instead, use WKWebView for improved security and reliability. Learn more (https://developer.apple.com/documentation/uikit/uiwebview).

After you’ve corrected the issues, you can upload a new binary to App Store Connect.

そこで、今回はUIWebViewからWKWebViewへの移行を行なっていきたいと思います。

ターゲットとなるUIWebViewで行なっていること

今回は以下の機能を実装しているUIWebVIewをターゲットにし、これらの機能をWKWebViewに移行していきます。

  1. URLへのアクセス
  2. ローカルHTMLの読み込み
  3. ページを戻す、進める
  4. ページの読み込み開始時や終了時に処理を行う(delegate)
  5. JavaScriptの実行
  6. Cookieの付与

URLへのアクセス

まずは基本中の基本、URLへのアクセスの方法から、UIWebViewの場合は loadRequest 関数を使用します。

これをWKWebViewに置き換えるとこうなります。

引数が URLRequest なのは変わらずで、 load 関数を使用します。

ローカルHTMLの読み込み

UIWebViewでローカルHTMLを読み込む場合は loadHTMLString 関数を使用します。

WKWebViewでも変わらず loadHTMLString 関数を使用します。

両者の違いとしてWKWebViewは戻り値として WKNavigation が返却されます。

ページを戻す、進める

UIWebViewでページを戻したり進めたりする場合は下記のように、履歴があるかの確認を行なってから goBack や goForward 関数を実行します。

この関数に関してはWKWebViewも全く同じ名前のメソッドを使用します。

ページの読み込み開始時や終了時に処理を行う(delegate)

ページの読み込み開始時や終了時に処理を行うには delegate を使用して処理を行います。UIWebViewは UIWebViewDelegate を使います。

WKWebViewの場合は、 WKNavigationDelegate を使います。

WKNavigationDelegate プロトコルの方が少し細かい単位になっていて、ページの読み込み処理を開始と内容受信が分かれています。例えば、接続出来ないURLが指定されたときに、 webView(_: didStartProvisionalNavigation:) メソッドは呼ばれますが、 webView(_: didCommit:) は呼ばれないという動作になります。

JavaScriptの実行

JavaScriptの実行方法も移行が必要です、UIWebViewは stringByEvaluatingJavaScript 関数を使用しています。

それに対し、WKWebViewでは evaluateJavaScript 関数を使用します。

UIWebViewは同期処理になっていて、JavaScriptの実行が完了してからアプリに制御が戻ります。
WKWebViewの方は非同期処理になっていて、JavaScriptの実行が完了すると、指定したブロックが実行されます。

Cookieの付与

UIWebViewでは HTTPCookieStorage を参照しているので Cookie を設定したい場合は以下のようにします。

WKWebViewの場合は以下のように設定します。

さいごに

新規でアプリを作成されている方はWKWebViewだと思いますが、UIWebViewを使用されている方も結構いるのではないかと思います。まだ12月まで余裕はありますが間際になって慌てないように余裕を持って移行していきたいですね。

おすすめ書籍

[改訂新版]Swift実践入門 ── 直感的な文法と安全性を兼ね備えた言語 WEB+DB PRESS plus 詳解 Swift 第4版 [改訂新版]Swiftポケットリファレンス (POCKET REFERENCE)

blog-page_footer_336




blog-page_footer_336




-iOS
-,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


関連記事

【Swift】WKWebViewでJavaScriptを利用して値の受け渡し

1 はじめに2 WebViewを利用した値の受け渡し2.1 事前準備2.2 WebViewのJavaScriptから、ネイティブの処理を呼出2.3 ネイティブから、WebView内の要素の値を取得2. ...

swift

[Swift]動画広告を最後まで見たら何かするアレをAPPLOVINでやってみた

1 はじめに1.1 前提条件2 準備3 実装3.1 Xcodeの設定3.2 広告の再生4 テスト設定とかアプリ管理5 さいごに はじめに こんにちは、nukkyです。 今回はタイトルの通り、アプリでよ ...

swift

Swift3でMapKitの吹き出し(Callout)タップを取得したい!

1 はじめに2 MapKitでの吹き出しタップ3 吹き出しのみタップしたい!4 さいごに はじめに こんにちは、nukkyです。 今回、iOSのMapKitでGoogleMapのように 吹き出しのタッ ...

[iOS]ライセンスを簡単に生成してくれるLicensePlistを使って見た

1 はじめに1.1 作者様ページ1.2 前提条件2 インストール3 早速使ってみよう3.1 Settings.bundleの準備3.2 LicensePlistの作成3.3 自動更新の設定4 さいごに ...

swift

SwiftでのDateクラスの煩わしさから解放されるSwiftDateを使ってみた

1 はじめに2 準備3 使ってみよう3.1 現在の取得3.2 パラメータの取得3.3 パラメータの操作3.4 文字列変換3.5 Dateの比較3.6 判定メソッド4 さいごに はじめに こんにちは、n ...

フォロー

blog-page_side_responsive

2020年5月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

アプリ情報

私たちは無料アプリもリリースしています、ぜひご覧ください。 下記のアイコンから無料でダウンロードできます。