BackEnd

いまさら学ぶGraphQL〜概要編〜

投稿日:

はじめに

皆さんは、GraphQLを実際に使ったことがありますか?私は幸いなことに、業務で使う機会がありましたので、調べてみました。今回の記事では、GraphQLの概要について紹介します。

GraphQLとは?

GraphQLを一言で言い表すと、「APIからデータを取得するためのクエリ言語」と言えるのではないでしょうか。一般的にGraphQLでは、RESTなどと同じように、HTTPプロトコルでリクエストされます。

既にRESTが普及しているのに、なぜ、GraphQLが誕生したのか、疑問に思うかもしれません。GraphQL誕生の経緯について紹介します。

なぜGraphQLは誕生した?

GraphQLが誕生したきっかけを知るには、まず、RESTの欠点を見てみるのが良いでしょう。

RESTの欠点を3つ挙げます。

  • 過剰な取得
  • 過少な取得
  • エンドポイントの管理

過剰な取得

とある書店の在庫検索システムを例に見てみます。JavaScriptを含む本を検索するAPIのレスポンスとして、以下のようのJSONが返却されたとします。

しかし、実際に画面に表示されるのがタイトル、出版社名、著者、在庫数、価格のみだったとすると、多くの不要なパラメータが返却されることになり、パフォーマンス悪化の原因になります。

過少な取得

過少な取得は過剰な取得の逆で、必要なパラメータが1度に返却できないことにより、複数回のリクエストが発生することです。

先ほどの例の在庫検索システムで、新たに著者ごとの関連書籍を表示することになった場合、著者の人数分だけ書籍一覧を取得するAPIをリクエストする必要があります。

エンドポイントの管理

先に挙げた、過剰な取得、過少な取得によるパフォーマンス悪化を改善する方法として、必要に応じて必要最低限のデータを返却するAPIを定義する方法があります。この場合、メンテナンスしなければならないAPIの数が増えることにより、開発工数が膨らみます。

GraphQLのメリットとデメリット

GraphQLを導入することによる、メリットとデメリットを見ていきます。

GraphQLのメリット

メリットとしては、先ほど挙げたRESTの欠点をカバーしていることの他に、リクエストを見れば、どんなレスポンスが返ってくるのかが一目でわかることが挙げられます。

例えば、例で挙げた在庫検索システムで、タイトル、出版社名、著者、在庫数、価格を取得するクエリは下記のとおりです。

この通り、レスポンスの形式がひと目でわかります。

GraphQLのデメリット

逆に、GraphQLのデメリットとしては、エンドポイントが一つのため、パフォーマンスの分析が難しいこと。動画などの大きなバイナリのアップロードが難しいなどのデメリットがあります。

GraphQLの言語仕様

GraphQLの言語使用において重要な要素を3つ挙げます。

  • スキーマ
  • クエリ
  • リゾルバ

スキーマ

GraphQLを使うにあたり、データを仮想的な情報のグラフと捉えると、理解しやすいと思います。情報の入ったエンティティは型と呼ばれ、それぞれの型は、フィールドを通して互いに関連します。

データの取得はクエリによって行われ、クエリは、ルートから順にグラフを辿りながら必要なデータを見つけます。

このエンティティはスキーマで定義されます。先ほどの在庫検索システムを例に、スキーマを見てみましょう。

GraphQLでは、複数のデフォルト型が付属しています。その中でも、一般的なのはスカラー型で、5つの型があります。

  • ID:一意の識別子を使ってフィールドを定義する
  • Int:符号付き32ビット整数
  • Float:符号付き倍精度浮動小数点
  • String:UTF−8文字シーケンス
  • Boolean:true もしくは false

また、これの他にカスタム型を定義できます。Book型、Author型、Publisher型がこれにあたります。

最初に出てきたQuery型は、参照するデータ照会ポイントを定義するために使用します。ここでは、booksというデータ照会ポイントを定義しています。データ照会ポイントとデータソースの接続は、後述するリゾルバで行われます。

クエリ

クエリは、Query型で定義したデータ照会ポイントからデータを取得するために使用します。

例で挙げた在庫検索システムで、タイトル、出版社名、著者、在庫数、価格を取得するクエリは下記のとおりです。

この通り、レスポンスの形式がひと目でわかります。

リゾルバ

リゾルバは、データ照会ポイントをマッピングして、リクエストされたエンティティを返す関数です。リゾルバの実装は言語ごとに異なりますが、データソースが書籍の配列である場合のデータ照会ポイントのリゾルバは、下記のようになります。

実際にGraphQLでデータを取得する

公開されているGraphQLのAPIから、実際にデータを取得してみましょう。SWAPIからpersonのnameとgenderを取得してみます。

GraphiQL

左側がクエリ、真ん中がレスポンス、右側がスキーマになります。このように、実際にGraphQLを使ってみることができます。

さいごに

今回は、GraphQLの概要について紹介しました。今後は、実装についても紹介できればと思います。

おすすめ書籍

基礎からはじめるGraphQL 初めてのGraphQL ―Webサービスを作って学ぶ新世代API

blog-page_footer_336




blog-page_footer_336




-BackEnd
-

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA


関連記事

rails

半年ぶりにRails Tutorialをやったメモ

はじめに Railsを触り始めて半年ほどたちました、tonnyです。 復習もかねてRails Tutorialを実施したので、そのメモを残します。 やはり2回目でも気づくことは多いので、非常に勉強にな ...

laravel logo

コードでわかるLaravelのブラウザ認証

1 はじめに1.1 認証機能の概要2 Controller3 SessionGuard3.1 fireAttemptEvent3.2 retrieveByCredentials3.3 hasValid ...

【Ruby Advent Calender 2017】Rubyでスクレイピングをしてみる【11日目】

1 はじめに1.1 概要2 仕様3 ソースコード4 使用したモジュール、Gem5 対象ページを取得6 XPATHから目的のものを抜き出す7 次のページのリンクを取得する8 他のサイトの記事でも試してみ ...

laravel logo

Laravelで非同期実行する

1 はじめに1.1 動作環境2 準備2.1 デーブルの作成2.2 .envの修正3 ジョブの作成4 ジョブのディスパッチ5 キューワーカーを起動6 より細かな制御6.1 特定のキューにディスパッチする ...

Go言語

Go言語、ゴルーチン(goroutine)で並列処理を

1 はじめに2 ゴルーチン2.1 go文2.2 ゴルーチンの終了条件2.3 WaitGroup3 チャネル3.1 チャネルの型3.2 チャネルの生成3.3 チャネルの送受信3.4 チャネルとゴルーチン ...

フォロー

blog-page_side_responsive

2021年3月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

アプリ情報

私たちは無料アプリもリリースしています、ぜひご覧ください。 下記のアイコンから無料でダウンロードできます。