はじめに
仮想通貨(暗号資産)のレンディングについて仕組みや、収支計算、仕訳のやり方を紹介したいと思います。
レンディングとは
仮想通貨のレンディングは、仮想通貨を保有している個人や企業がそれを貸し出し、その対価として利子を受け取るプロセスです。
レンディングの手順
仮想通貨のレンディングは、通常、以下の手順で行われます。
- まず、中央集権型または分散型のレンディングプラットフォームを選びます。信頼性、利率などを考慮して選定します。
- プラットフォームの指示に従って、ウォレットからプラットフォームのアドレスに仮想通貨を送金します。送金する資産の種類や数量に注意します。
- プラットフォームに仮想通貨が反映されたら、レンディングオプションを選択します。利率や期間、借り手の信用度などを確認し、レンディング契約を締結します。
- レンディング期間中、定期的に利息がアカウントに振り込まれます。利息の頻度(毎日、毎週、毎月など)はプラットフォームによります。
- レンディング期間が終了したら、元本と利息を引き出すことができます。プラットフォームで引き出し手続きを行い、自分のウォレットに送金します。
仮想通貨でレンディングをするメリット
仮想通貨でレンディングを行うメリットを紹介します。
- 仮想通貨初心者でも始めやすい
- 銀行預金よりも金利が高い
- 持ち逃げのリスクが少ない
仮想通貨でレンディングをするデメリット
仮想通貨でレンディングを行うデメリットを紹介します。
- 通貨の価格変動により損をする
- 途中解約ができない
レンディングの収支
仮想通貨のレンディングを行なっていて収支が発生するタイミングは、
・レンディング報酬を受け取ったとき
になります。
レンディングを開始したり、預けた通貨が返却されたときには収支は発生しません。
また、レンディング報酬を受け取った後にその通貨を売却するとどのような収支になるのか、合わせて紹介します。
レンディング報酬を受け取ったときの収支
上記の通りレンディングの報酬は、仮想通貨を受け取った時点で収支が発生します。
その際の計算は以下のようになります。
【受け取った数量】×【時価(レート)】=【収支】
例えばAという仮想通貨をレンディング報酬として1A取得した時に、その際の時価が「1A=1,000円」だったとした場合、
【1】×【1,000】で1,000円の利益が発生します。
レンディング報酬を売却した時の収支
上記の通りレンディングの報酬を受け取ったあとに、受け取った仮想通貨を売却した場合収支が発生します。
その際の計算は以下のようになります。
【売却額】-【レンディング報酬の収支】=【収支】
例えばAという仮想通貨をレンディング報酬として1A取得した時に、その際の時価が「1A=1,000円」だったとした場合、
その通貨を時価1,100円の時に1A売却した場合
【1,100】-【1,000】で100円の利益が発生します。
仕訳
レンディング報酬を受け取った時の仕訳
レンディングの報酬で1,000円分の仮想通貨が付与された場合、次のように仕訳処理することになります。
(借方)仮想通貨 1,000円 /(貸方)仮想通貨評価益 1,000円
レンディング報酬を売却した時の仕訳
例えばAという仮想通貨をレンディング報酬として1A取得した時に、その際の時価が「1A=1,000円」だったとした場合、
その通貨を時価1,100円の時に1A売却した場合、次のように仕訳処理することになります。
(借方)預け金 1,100円 /(貸方)仮想通貨 1,000円
(借方) /(貸方)仮想通貨売却損益 100円
さいごに
レンディングは取引所などで行う場合、簡単に始められてしまうので収支計算などしっかり把握して、確定申告に備えたいですね。
確定申告用の計算ツールは、こちらを参考にしてください。