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【Laravel】認証を自作して学ぶguardとmiddleware

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はじめに

Laravelでの独自の認証処理の実装を通して、認証関連のmiddlewareやguardについてまとめました。

認証処理の仕様

今回、実装する簡易な認証処理の仕様は、以下の通りです。APIでの使用を想定しています。

  • ヘッダーのAuthenticationに設定したBearerトークンの値が、予め決めた文字列と一致すること
  • ヘッダーのuuid設定した値が、予めDBに登録してあるユーザのUUIDと一致すること

独自の認証処理の実装

独自の認証処理では、以下の項目を実装します。順番に内容を見ていきます。

  • Model
  • UserProvider
  • Guard
  • Middleware
  • Handlerとその他の設定

Modelの実装

認証処理に使うモデルは Illuminate\Foundation\Auth\User を継承している必要があります。今回実装する認証処理の仕様では、 getAuthIdentifierName() のみ実装すれば十分です。

UserProviderの実装

UserProvider では、ユーザーの識別方法を実装します。今回実装する認証処理の仕様では、リクエストヘッダーに毎回 UUID を含めるので、 retrieveById($identifier) のみ使用します。

Guardの実装

Guard では、認証に直接関連する処理を実装します。今回実装する認証処理の仕様では、まず、 Bearerトークンが事前に決めた文字列と一致しているか確認し、一致していなければ、問答無用で認証エラーとしたいので、まずそれを確認します。その後、uuidヘッダーの値でユーザーを識別します。

checkAccessToken() の中で、 Bearerトークンの値と、 .env に設定した値が一致するか、確認しています。

ユーザーの識別は、 user() の中で行っており、uuid ヘッダーの値と一致するユーザーを、 UserProvider 経由で取得しています。

なお、 check()guest()user() などは Authファサードからアクセスできます。

Middlewareの実装

認証エラーになった場合、そのままではリダイレクトされてしまうので、JSONを返却できるように、 Middleware で制御します。

authenticate(array $guards) のループの中で guard を一つずつチェックし、認証でたら、 shouldUse($guard) で、その guard を AuthManager$defaultProvider にセットし、 $userProvider にユーザーの解決方法をクロージャの形式でセットします。

Handlerの編集

認証エラーになった場合、そのままではリダイレクトされてしまうので、 JSON を返却するように修正します。

各種設定

auth.php に指定するために、 AuthServiceProvider.php で、作成した guard を登録します。

作成した Middleware を kernel.php に定義します。

auth.php で、作成した認証処理を使用するように設定します。

作成した認証処理を使う

作成した認証処理を使うには、 api.php 内で以下のように記述します。

さいごに

APIの認証には、 jwt-auth など、すでに様々なライブラリが用意されているので、独自の認証処理を実装することは少ないかもしれません。ただ、今回のように簡易な認証で良い場合は、 Laravel では簡単に実装することができます。

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