カテゴリー: Android

AndroidでWebViewを使用するときに気をつけたいポイント追加4選!

はじめに

こんにちは。カイザーです。前回に引き続き、WebViewでの注意点をまとめました

Cookie

WebViewに対してCookieの設定や取得を行いたい場合は、「CookieManager」を使用します。

Cookieを設定する

Cookieを設定する場合は、下記のように「setCookie()」メソッドを呼び出します。

        val cookieManager = CookieManager.getInstance()
        cookieManager.setCookie("https://www.example.com/", "KEY=VALUE; domain=example.com;  path=/; max-age=3600; Secure; HttpOnly")
        cookieManager.flush() // Cookieを永続化する

第一引数にはCookieを使用するURL、第二引数には送信したいCookieをそのまま渡します。
最後に、「flush()」メソッドを呼ぶことで、Cookieを永続化することができます。
また、WebViewで使用する際には、下記のように許可しておく必要があります。

cookieManager.setAcceptThirdPartyCookies(webView, true)

例えば、ログイン時にSet-Cookieされた内容をCookieManagerで永続化させておいて、後からWebViewでセッションを維持する、といった使い方が可能です。

Cookieを取得する

Cookieを取得するには、「getCookie()」メソッドに対し、対象URLを引数に入れて呼び出せば取得できます。

val exampleCookie = cookieManager.getCookie("https://www.example.com/")

ハンドリングの効かないページ遷移

AndroidのWebViewでは、主に下記でページ遷移をハンドリングします。

  • shouldOverrideUrlLoading
    ページ遷移前
  • onPageStarted
    ページ読み込み開始時
  • onPageFinished
    ページ読み込み終了時

しかし、これらに引っかからない、ページ遷移があるため、注意しましょう。

POSTでのページ遷移

POSTでのページ遷移する際は、「shouldOverrideUrlLoading」が呼び出されずに、遷移してしまいます。
そのため、onPageStartedでもハンドリングするようにしましょう。

PDFなど、WebViewで開くことのできないファイル

AndroidのWebViewは、PDFなどのファイル表示に対応していません。
PDF表示の要件が必要である場合は、「shouldOverrideUrlLoading」でハンドリングしましょう。
その時に気をつけたいのが、「onPageStarted」は呼ばれないため、注意してください。

ただし、POST遷移である場合は、そもそも「shouldOverrideUrlLoading」も呼ばれないため、全くハンドリング出来ません!
このような場合は、WEBページ側で修正する必要があります。

Basic認証

開発環境などで、WebViewで表示したいページBasic認証にかかっている場合、WebViewにBasic認証を処理する実装を追加する必要があります。

        webView.webViewClient = object : WebViewClient() {
            override fun onReceivedHttpAuthRequest(
                view: WebView?,
                handler: HttpAuthHandler?,
                host: String?,
                realm: String?
            ) {
                // ユーザ名、パスワードを指定してBasic認証を進める
                handler?.proceed("USERNAME", "PASSWORD")
            }
        }

この実装の場合、通常のWEBブラウザと同様の挙動となります。
まず、認証なしでリクエストし、401応答されると、この「onReceivedAuthRequest」が呼び出されます。
そして、「handler?.proceed()」メソッドを呼び出し、認証を続行します。
こうすることにより、Basic認証することができます。
ユーザに入力を求める場合は、入力完了後に「handler?.proceed()」をコールするのが良いでしょう。

URLスキーム

「tel」や「mailto」などのURLスキームに対応する場合も、実装する必要があります。

        webView.webViewClient = object : WebViewClient() {
            override fun shouldOverrideUrlLoading(view: WebView?, request: WebResourceRequest?): Boolean {
                // http, https以外は、全て外部Activityで開く
                if (request?.url?.scheme == "http" || request?.url?.scheme == "https" || request == null) {
                    return false
                }
                
                Intent(Intent.ACTION_VIEW).apply {
                    data = request.url
                    startActivity(this)
                }
                return true

            }

この例では、スキームが「http」か「https」以外は、全て外部アプリで開くようにしています。
また、同アプリ内のURLスキームの場合は、WebViewを閉じてから画面遷移するなど、特別な処理が必要になってくることもありそうです。

さいごに

WebViewはWEBの資産をそのまま表示できる便利なViewですが、実際のWEBブラウザと同じ挙動にするにはかなり作り込みが必要です。
WebViewを多用したアプリの場合、最初からWebViewを考慮して、WEBサイトの開発を進めることが大切ですね。

おすすめ書籍

カイザー

シェア
執筆者:
カイザー
タグ: KotlinAndroid

最近の投稿

フロントエンドで動画デコレーション&レンダリング

はじめに 今回は、以下のように…

2週間 前

Goのクエリビルダー goqu を使ってみる

はじめに 最近携わっているとあ…

4週間 前

【Xcode15】プライバシーマニフェスト対応に備えて

はじめに こんにちは、suzu…

2か月 前

FSMを使った状態管理をGoで実装する

はじめに 一般的なアプリケーシ…

3か月 前