BackEnd

Next.jsのrevalidatePathとrevalidateTag

投稿日:

はじめに

Next.jsでの実装において、他システムの挙動をトリガーにして、手動でフェッチキャッシュの再検証を実施したい場面に遭遇しました。
調べると、revalidatePathとrevalidateTagという機能が使えそうでしたので紹介したいと思います。

前提

実装に当たっての前提条件は以下の通りです。

  • Next.jsのバージョンは14以降でApp Routerを使用している
  • 手動で再検証したいAPIはサーバーサイドコンポーネントのpage.tsxで使用しており、このコンポーネント内で他APIも呼んでいる
  • このAPIの取得元データは他システムから更新される
  • その際に、Router HandlerでNext.jsのキャッシュを再検証する処理を呼ぶ

revalidatePathとrevalidateTag

フェッチキャッシュを任意のタイミングで手動で再検証する方法としてrevalidatePathrevalidateTagがあります。
Route Handlerを定義して別システムでデータ更新したタイミングで、Next.jsにアクセスしてキャッシュの再検証を行いたいと思います。

revalidatePath

  • URLパス単位でキャッシュを再検証することができる
  • 指定したURLパスのpage.tsxなどサーバーコンポーネントの中で呼ばれる全てのAPIのフェッチキャッシュが再検証される
  • 逆に言うと、特定のフェッチキャッシュだけを再検証する事等は出来ない
  • 実際の更新タイミングはrevalidatePathが呼ばれた後に、指定URLパスにアクセスする時

以下の例では、Route Handlersの中でrevalidatePathを実行して、 /test ページで呼ばれる2つのフェッチキャッシュを再検証しています。
URLパスは動的なルートパラメーターを含んだ形の指定も可能のようです。( /[slug]/test など)

revalidateTag

  • タグ単位でキャッシュを再検証することができる
  • タグとはfetch時にオプションとして指定する値のこと
  • ページを跨いで同じタグが指定された複数のフェッチキャッシュを再検証できる
  • 実際の更新タイミングはrevalidateTagが呼ばれた後に、実際に各APIデータにアクセスする時

以下の例では、 testタグ を指定して、このタグが指定されている2つのフェッチキャッシュを再検証しています。

今回の場合

再検証したいAPIと同じコンポーネント内で他APIも呼んでいるのでrevalidatePathを使用すると、不要なキャッシュも再検証されてしまいAPIアクセス回数が増えてしまいます。
今回の場合だとrevalidateTagを使用して、再検証したいAPIだけにタグ指定して、無駄なAPIアクセス回数を増やさない形で実装するのが適当かと思いました。

おすすめ書籍

実践Next.js —— App Routerで進化するWebアプリ開発 エンジニア選書 TypeScriptとReact/Next.jsでつくる実践Webアプリケーション開発

blog-page_footer_336




blog-page_footer_336




-BackEnd
-

執筆者:

免責事項

このブログは、記事上部に記載のある投稿日時点の一般的な情報を提供するものであり、投資等の勧誘・法的・税務上の助言を提供するものではありません。仮想通貨の投資・損益計算は複雑であり、個々の取引状況や法律の変更によって異なる可能性があります。ブログに記載された情報は参考程度のものであり、特定の状況に基づいた行動の決定には専門家の助言を求めることをお勧めします。当ブログの情報に基づいた行動に関連して生じた損失やリスクについて、筆者は責任を負いかねます。最新の法律や税務情報を確認し、必要に応じて専門家に相談することをお勧めします。


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


関連記事

Rubyを使ってDialogflowのお勉強

1 はじめに1.1 環境2 とりあえずAPIで叩いてみる2.1 テスト用のIntentを作成2.2 Gemの設定3 Eventについて3.1 WELCOMEイベント3.2 パラメータ付きで叩く3.3 ...

Go言語

Go言語の基礎〜基本構文その2〜

1 はじめに2 配列3 スライス3.1 スライスの宣言3.2 len3.3 append3.4 range3.5 値の切り出し3.6 可変長引数4 map4.1 宣言と初期化4.2 マップの操作4.3 ...

rails

Railsでの非同期処理とDelayed Job

1 はじめに2 Active Job2.1 Active Jobの役割2.2 ジョブを作成する2.3 ジョブをキューに登録する2.4 コールバック2.5 例外3 Delayed Job3.1 設定3. ...

Go言語

Goのクエリビルダー goqu を使ってみる

1 はじめに2 goquとは2.1 対応するDB3 基本的な使い方3.1 Insert句を生成する3.2 Select句を生成する3.3 Update句を生成する3.4 Delete句を生成する4 よ ...

Go言語

mutexを使ってGoで排他処理をする

1 はじめに1.1 mutexとは2 mutexを使った排他制御2.1 失敗するケース2.2 mutexを使って排他制御した場合2.3 構造体へmutexを埋め込む3 RWMutexを使う4 さいごに ...

フォロー

blog-page_side_responsive

2024年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

アプリ情報

私たちは無料アプリもリリースしています、ぜひご覧ください。 下記のアイコンから無料でダウンロードできます。