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Remixでフォーム作るならConformが良いらしいので試してみた

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はじめに

最近、Remixをいじり始めました。その中でFormの実装にはConformというライブラリを使った方が良い、という情報が多かったので、実際どうなのか試してみました。

まずは、Remixでベーシックなフォームとバリデーションを作り、今度はそれをConformを使って作ってみる、という方法で比較してみたいと思います。

Conformを使わずにフォームを実装

サンプル実装

まずは、loaderまで実装します。

loaderでは、データベースを模したconst profileDB をそのまま返すのみです。

次に、actionを実装します。

actionはサーバサイドで実行されるため、リクエストされてきた値にはバリデーションをかける必要があります。

まず、フォームの値は formData.get("name") のように取得できるのですが、この時点での型は File | string | null となっています。
今回のフォームは文字列であるため、 ?.toString() することでひとまず string | null になります。
数値や日時も一旦 string になってしまうため、必要に応じてパースする必要があります。

バリデーションでは、必須チェックと文字数チェックをしています。チェックに引っかかった場合は、 return json() でメッセージをレスポンスします。

バリデーションが全て通った場合のみ、データを保存し、メッセージをレスポンスして終了です。

最後に、コンポーネントのコードです。

Joy UIを使っていますが、シンプルなフォームになっています。

先ほどのactionのレスポンスを表示するため、 useActionData<typeof action>() を使っています。

また、クライアントでのバリデーションはHTMLの標準機能を使っています。基本的にはこのバリデーションが効いているため、サーバサイドでバリデーションエラーとなることはありませんが、このバリデーションを外すことで、actionのバリデーションを試すことができます。

このコードの辛い点

ひとまず、Remixのドキュメントを参考にしながらこのコードを書いてみて、以下の点が辛いなと思いました。

  • actionで受け取ることができるフォームの型が File | string | null となっていて、数値や日付の場合はパースする必要がある
  • actionとコンポーネントで、同じバリデーションルールをそれぞれ書く必要がある

サーバサイドとクライアントサイドが別のアプリケーションである場合は、スキーマ駆動開発によってこの2点を解消することができると思います。
Remixの場合は、こういった辛い点をConformを使って乗り切るみたいです。

Conformを使ってみる

ConformはRemixやNext.jsに対応する、型安全なフォームバリデーションライブラリです。バリデーション部分はZodに依存しているのですが、actionやコンポーネントの実装に便利な関数が用意されていて、Remixとうまく統合することができるみたいです。
実際に試してみましょう。

サンプルコード

それでは先ほどのフォームをConformを使って実装してみます。loaderまでは同じなので省略し、actionから進めます。

Conformを使うと、 z.object() によって生成されるZodのスキーマ定義に従ってバリデーションされます。
そのため、 parseWithZod() を使うだけで、バリデーションができます。

さらに、その戻り値を使い、 submission.reply() を返すことで、バリデーション結果をレスポンスすることができます。
このバリデーション結果は、あとで登場する、コンポーネント用のhook useForm に渡すことで、クライアント側でもエラー内容を取り扱うことができます。

最後に、コンポーネント側のコードです。

actionDataとloaderDataをもらうところまでは同じですね。

その後、 useForm というConformのフックを使います。このhookを使うと、次のことができるようになります。

  • クライアントサイドでのフォームバリデーション
  • サーバサイドバリデーションの結果をパース

先ほどとは異なり、バリデーションエラーは fields.name.errors のように、項目ごとに取得できるようになるので、項目ごとのヘルパーテキストとして表示するようにしてみました。

また、Formコンポーネントに {...getFormProps(form)} を渡すことで、フォーム送信前にクライアント側でのバリデーションが効くようになります。今回は、形式チェックのみなので、クライアントのバリデーションのみで引っかかってくれるのですが、この関数を外すことで、サーバサイドのバリデーションが効いていることを確認することができます。

さいごに

ConformはZodとRemixをうまく連携してくれることが分かりました。それ故に隠蔽された部分も感じられたのですが、それ以上にバリデーションのコードが短くなることが嬉しかったので、これは実践でも使ってみて良いかなと思いました。

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