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はじめてのKotlinとAndroid StudioのKotlinプラグイン

投稿日:2017年5月29日 更新日:

はじめに

2017年5月17日(日本時間の18日未明)にあった、Google I/Oにて、Androidアプリ開発でKotlinを第一級言語の一つに選定し、Android Studio3.0からデフォルトサポートすることをGoogleが発表しましたね。

Kotlinは、Javaとの相互運用性が100%と謳われており、既存のAndroidアプリでも追加実装する部分はKotlinで実装することも容易なので、Kotlinの開発者も増えていくのではないでしょうか。

RE:ENGINESで開発中のAndroidアプリもこの発表を受けて(!?)、JavaからKotlinへ書き換えをしました。そこで、今回はKotlinの概要についてのブログを書きたいと思います。

Kotlinとは?

今更ではあるかもしれませんが、Kotlinについて簡単に説明します。

個人的には、Javaは好きな言語なので、Javaでも大きな不満はないのです。ただ、Kotlinは、Null安全だったり、関数が第一級オブジェクトであったり、一度慣れてしまえば、とても書きやすい言語だと思います。加えて、JVM言語のため、過去のJavaコードの資産がそのまま利用できるということもKotlinの良いところだと思います。

  • IntelliJ IDEA(Android Studioのベース)、RubyMine、PyCharmなどの開発元であるJetBrains社により開発された言語です。
  • 2016年2月15日にバージョン1.0として正式リリースされました。
  • 2017年5月17日にndroidアプリ開発でKotlinを第一級言語の一つに選定されました。
  • JVM言語でJetBrains社は「KotlinとJavaの相互運用性は100%」と謳っています。
  • 静的型付けであり、KotlinソースコードはJavaバイトコードに変換されます
  • swiftと同じようにNull安全な言語です。
  • 関数も第一級オブジェクトのため、変数に代入したり、関数の戻り値にしたりできます。

Android Studio 2.3でのKotlinプラグイン導入

Android Studio 3.0からは、Kotlinがデフォルトサポートのようですが、ブログ執筆時点では、Canaryリリースのため、今回は安定版のAndroid Studio 2.3でのKotlin導入方法を紹介します。

Kotlinプラグインのインストール

Android Studioを起動したら、左上のツールバーか、Android Studioの起動画面のConfigureから[Preferences]を選択してください。その後、検索ボックスで「Plugins」を入力して、[Install JetBrains plugins…]を押下します。

JetBrains Plugins

JetBrainsプラグインのリストが表示されますので、検索ボックスで「Kotlin」と検索し、Kotlinプラグインをインストールします。

Kotlin Plugin

JavaコードをKotlinコードに変換

従来とおなじく、Android Studioでプロジェクトを作成します。すると当然Javaコードでのプロジェクトが作成されますので、それをKotolinプラグインの機能を使い、Kotlinコードに変換をします。[Code]-[Convert Java File to Kotlin File]で変換できます。単純なJavaコードであれば、これだけでうまく変換されますが、複雑なものは変換後にコンパイルエラーとなるので丁寧にKotlinのSyntaxで書き換えていく必要があります。

Convert Java File to Kotlin File

Gradleのビルドファイルに追加

Kotlinをビルドするには、build.gradleにKotlinに関する記述を追加する必要があります。ただし、これも一度[Build]-[Rebuild Project]を実行すると下記の[Configure]が表示されるようになるので、この[Configure]をクリックし、プルダウンからKotlinのバージョンを選択することで、自動変換(追加)されます。今回は、最新ではなく「1.1.2-2」を選びます。1.1.2-3及び1.1.2-4では、不具合でDataBindingを利用した場合に、コンパイルがとおらない問題があるためです。その詳細はこちらのstack overflowの記事をご覧ください。

2017/7/15追記:1.1.3-2でもDataBindingが利用してもコンパイルが通ることが確認できました。

Kotlin build.gradle configure
自動変換(追加)されたbuild.gradleは下記になります。

 

Kotlin REPL

Kotlinプラグインの機能でREPLも提供されています。

[Tools]-[Kotlin]-[Kotlin REPL]を選択するとAndroid Studio上で、Kotlinのちょっとしたコードを実行して試すことができます。ただ、若干動作が不安定なような感じがしますので、ちょっとしたコードを試す場合は、Try Kotlinのサイトでも可能です。

さいごに

今回のブログでは、Kotlinの特徴とAndroid StudioでのKotlinプラグインの導入方法について、紹介しました。Android開発において、今後はKotlinで開発されることも多くなるのではないでしょうか。我々、RE:ENGINESも今後はAndroid開発において、Kotlinを積極的に使っていくこととしました。次回のブログ記事では、実際のコードと合わせて、Kotlinの特徴などを紹介していきたいと思います。

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